介護士が仕事でうつの利用者対応をするには

介護士として介護施設や訪問介護などの現場で働く際は、老人性うつをはじめとした高齢者特有の心の悩みを抱える利用者の対応を任されることがあります。そうした場面で適切にサポートをするには、一人ひとりの利用者の感情や考え方を否定することなく受け入れるのはもちろんのこと、色々な観点からアドバイスができるよう心がけることが大切です。また、仕事の合間や休憩時間を利用して、それぞれの利用者の性格や趣味、家族との関係など大事なポイントを押さえておくのも必要。老人性うつの症状は、年齢や元々の気質、生活環境など様々なものに左右されます。そのため、対応が難しい場合には介護士だけで判断をせずに医師や看護師などのスタッフに協力を求めることが大事です。

老人性うつの症状に悩む高齢者が多く利用している事業所においては、介護士がうつに関する正しい知識を得られるよう、定期的に外部の講師を招いて研修を実施したり、経験豊かな介護士が若手の指導をしたりするところも目立ちます。なお、老人性うつだけでなく、認知症などコミュニケーションが難しい病気を抱える高齢者の対応をする際は、家族に聞き取りやアンケートをお願いすることで、より良い介護を実践できるケースもあります。その他、老人性うつの利用者に携わった経験が無い人は、仕事終わりの時間を使って介護士向けの勉強会に足を運んだり、職場内での研修を通じて色々な立場の介護士と意見交換をしたりするのも有効です。