ヒアリングを丁寧に

介護施設では、高齢者のメンタルケアが重要課題になっています。心の健康を保つことによって、介護が必要な状態になってしまった高齢者が元の生活に戻れるようになる場合もあります。逆にメンタル面が衰えてしまったり、うつ病になったりすると状況が悪化してしまいがちです。介護職の人は、メンタルケアを日々心掛けるのが重要になります。介護施設でのメンタルケアの基本はヒアリングなので、毎日時間を作って利用者からじっくりと話を聞きましょう。介護施設で働いているといつも忙しくて、高齢者一人ひとりに対して十分な時間を作って話をするのが難しいと感じるかもしれません。しかし、重要な業務の一つとして位置付ければ、きっとまとまった時間を確保できます。

高齢者へのヒアリングでは、じっくりと時間をかけるのが最も重要です。加齢によって脳の機能も低下してきているので、話すペースも思考スピードも遅くなっています。人によってどのくらいのペースが話しやすいかが違うので、相手のペースで話を聞くことが大切です。相槌を打つタイミングや、自分が話をするときのペースに気を遣いましょう。話をするのは頭を使うので、リハビリテーションにもなる方法です。メンタル面にやや支障をきたしている様子がある高齢者でも、毎日少しずつ話をする機会を作るだけで改善することがよくあります。自分で考える力を取り戻せるように、ヒアリングを重視した高齢者の介護に努めるようにしましょう。